DIAMOND onlineの記事によると、2025年ドラフト前の「プロ野球選手を多く生んだ高校ランキング」は以下のようになっています。
1.中京大中京(86人)
2.PL学園(82人)
3.横浜(79人)
4.広陵(73人)
5.龍谷大平安(64人)
…
10.大阪桐蔭(48人)
これまでの記事で、圧倒的な安打製造機集団の「PL学園」、そして通算1400発超えの超重量打線「大阪桐蔭」と、球界を代表する名門校のOBベストメンバーをデータから可視化してきました。
では、堂々のランキング1位、これまで86人ものプロ野球選手を輩出している「中京大中京」のOBでベストメンバーを組むと、一体どのようなドリームチームが完成するのでしょうか?
・前回の記事
伝説のPL学園OBで組む最強ベストメンバー!野手はほぼ名球会のドリームチーム【パワプロ風】
【データ検証】現役スター多数!大阪桐蔭OBで最強ベストメンバーを組んだら破壊力がエグすぎた大阪桐蔭高校
中京大中京OBで組んだベストメンバー
まずは各ポジションのベストメンバーを発表します。
データを整理していく中で、前述の2校とは全く異なる「ある事実」に直面することになりました。
| キャリアハイ | 通算 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 打率 | 本塁打 | 打点 | 年 | 打率 | 安打 | 本塁打 | 打点 | ||
| 捕 | 嶋基宏 | .257 | 4 | 48 | 2013 | .240 | 936 | 26 | 315 |
| 一 | 堂林翔太※ | .279 | 14 | 58 | 2020 | .242 | 667 | 67 | 284 |
| 二 | 江藤省三 | .306 | 2 | 16 | 1972 | .267 | 154 | 12 | 65 |
| 三 | 後藤孝志 | .273 | 7 | 16 | 1999 | .263 | 332 | 30 | 119 |
| 遊 | 中山礼都※ | .265 | 7 | 32 | 2025 | .248 | 149 | 7 | 40 |
| 左 | 鵜飼航丞※ | .206 | 4 | 16 | 2022 | .185 | 65 | 7 | 25 |
| 中 | 伊藤隼太 | .294 | 2 | 12 | 2014 | .240 | 154 | 10 | 59 |
| 右 | 稲葉篤紀 | .311 | 25 | 90 | 2001 | .289 | 2167 | 261 | 1050 |
いかがでしょうか。 まず目を引くのは、通算2167安打で名球会入りを果たしている稲葉篤紀選手と、楽天の日本一を正捕手として牽引した嶋基宏選手の存在です。この二人は間違いなく球界を代表する一流選手です。
しかし、歴代ベストナイン全体を見渡すと、前述の2校のような「全員が打率3割超え」や「ホームランバッターだらけ」といったチート状態にはなりません。 プロに86人もの選手を送り出している育成力は間違いなく全国トップですが、このデータは同時に「プロの世界に入る」ことと、「プロの世界で一流と呼ばれるまで生き残る」ことは全く次元が違うという残酷な現実を物語っています。
続いて投手陣:現役最強エースと100勝投手が牽引!
野手陣は稲葉選手と嶋選手以外はやや堅実な顔ぶれとなりましたが、投手陣を見るとチームの屋台骨が一気に強固になります。
| キャリアハイ | 通算 | ||||||||
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 勝利 | 敗戦 | セーブ | 防御率 | 年 | 勝利 | 敗戦 | セーブ | 防御率 | |
| 高橋宏斗※ | 12 | 4 | 0 | 1.38 | 2024 | 33 | 32 | 0 | 2.32 |
| 水谷則博 | 14 | 11 | 0 | 2.95 | 1982 | 108 | 111 | 2 | 4.01 |
| 紀藤真琴 | 16 | 5 | 0 | 3.97 | 1994 | 78 | 73 | 16 | 4.07 |
特筆すべきは、現在進行形で球界を無双している高橋宏斗投手の存在です。キャリアハイとして挙げた2024年の「防御率1.38」という数字は、現代野球において異次元の成績と言えます。 さらに、通算108勝を挙げた水谷則博投手、キャリアハイで16勝をマークした紀藤真琴投手と、先発ローテーションを任せられる確かな実績を持った投手たちが揃っています。
リアルすぎる!パワプロ風スタメンで見る「玄人好みの守り勝つ野球」
先ほど算出した中京大中京のベストメンバーを、お馴染みの「パワプロ風」スタメン画像に落とし込んでみました。

実際に打順を組んで視覚化してみると、圧倒的な破壊力を持っていた「PL学園」や「大阪桐蔭」のチート級オーダーとは全く違う、チームの明確なカラーが見えてきます。
打線の絶対的な軸となるのは、打率.311・25本塁打・90打点を叩き出している4番・稲葉選手です。1番の伊藤選手、3番の堂林選手らが出塁し、稲葉選手が確実にランナーを返す。そして下位打線では、名捕手の嶋選手や、打率.306をマークするいぶし銀の8番・江藤選手がしぶとく繋ぐという、非常にリアルで現実的なオーダーに仕上がっています。
そして何よりの特徴が、9番に座る絶対的エース・高橋宏斗投手の存在です。
超一流のスラッガーがズラリと並ぶ派手な打線ではありませんが、「高橋投手が最少失点に抑え、嶋捕手が頭脳で引っ張り、稲葉選手がワンチャンスをものにする」という、まさに玄人好みの「守り勝つチーム」であることが、このスタメン画面からひしひしと伝わってきます。プロ輩出数No.1の高校が、実は堅実な野球を体現するベストメンバーになるというのは、データ化してみないと分からない非常に面白い発見ですね。
まとめ:華やかなPL・桐蔭、堅守で勝つ中京大中京
今回は、プロ輩出数No.1の中京大中京OBでベストメンバーを検証してみました。
PL学園や大阪桐蔭が「どこからでも一発が出る華やかな超攻撃型チーム」だとすれば、中京大中京は「高橋宏斗という絶対的エースが最少失点に抑え、名将・嶋基宏が巧みにリードし、勝負強い稲葉篤紀がワンチャンスをものにする」という、非常にリアルで玄人好みのする「守り勝つチーム」だと言えるでしょう。
「輩出数が一番多いから、歴代ベストナインも派手になるはず」という単純な足し算にならないところが、野球データの本当に面白いところです。圧倒的な「個」の力で伝説を作った学校と、堅実な底上げでプロ野球界を下支えしてきた学校。それぞれの系譜の違いが、こうしてデータを並べることでくっきりと浮かび上がってきました。



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